表現力をたかめる編集・校正機能 表現力をたかめる編集・校正機能

表現力をたかめる編集・校正機能

文書作成をもっと手軽で、誰にでもわかりやすいものに。日本語ワープロソフト「一太郎2023」は初心者から本格派まで、日本語文書に携わるすべての人が快適に使えるための入力・編集の機能が満載です。正確で信頼される文書に仕上げるためのパワフルな文書校正機能も、大きな特長です。

伝わる文書へ、文書校正を大きく強化

文書に求められる要素は、時代とともに変わります。日本語ワープロソフト「一太郎2023」は、初心者から本格派まで、日本語文書に携わるすべての人が快適に入力・編集できるよう、さまざまな機能が揃っています。文書校正機能では、本当に伝えたいメッセージが誤解なく明確に読み手に「伝わる」ために、校正設定を強化しています。

70年ぶり改定「公用文ルール」に対応した文書校正

約70年ぶりに改定された「公用文作成の考え方」(文化審議会建議)に対応しました。横書き読点に「、」を用いるなど、新しい原則に沿って文書校正を行えます。

文書校正設定に「公用文(解説・広報)」が登場

「公用文作成の考え方」では、公用文の分類に新しく「解説・広報等」が示されています。広く一般に向けた広報誌・パンフレットでは読み手にわかりやすい表現が求められます。そこで通常の公用文とは別に、この基準に沿った文書校正設定を「公用文(解説・広報)」として新たに追加しました。

文書校正設定
公用文 公用文(解説・広報)
「ご指導」「ご参加」などの接頭辞 指摘する
訂正候補:「御指導」「御参加」
指摘しない
「および」「または」などの接頭詞 指摘する
訂正候補:「及び」「又は」
指摘しない
「あくまで」「ただちに」などの副詞 指摘する
訂正候補:「飽くまで」「直ちに」
指摘しない
「売り場」「期限付き」などの送り仮名 指摘する
訂正候補:「売場」「期限付」
指摘しない

明確に伝わる文書に「あいまいな表現」をチェック

誤解を招く「あいまいな表現」はトラブルや不信感のもと。そこで文書校正の[表現洗練]に新しく[程度・時期][文末表現]を追加しました。指摘により「“高い確率”って何パーセントくらい?」「“……と思います”では信用されないかも?」といったことに気づいて表現を工夫すれば、明確に伝わる文書の作成につながります。

文書校正での指摘精度が向上

新しい名称や時事的な用語をはじめ、語彙の解析を強化しました。また常用漢字表にない漢字を含む単語の指摘精度を高めたほか、「デビッドカード」「ビックデータ」といった誤りやすい外来語の指摘を強化しています。

表記ゆれの検出精度が向上

同じ文書内に「~する時」「~するとき」が混在している場合に「表記ゆれ」として指摘する機能。一太郎2023では表記ゆれの検出精度が向上しました。

「閉じ括弧の前の句点」のチェックを強化

小説、記事での慣例では閉じ括弧(」)の前に句点をつけませんが、公用文ルールでは閉じ括弧の手前に句点を入れる必要があります。一太郎2023ではこのチェックを強化し、句点を省略しない場合も指摘できるようになりました。

上場3,880社以上を網羅「前株・後株チェック」

「株式会社○○」「○○株式会社」の表記の位置をチェック。一太郎2023では、2022年10月時点の上場企業をカバーしています。

「住所表記」は2022年9月現在のデータに対応

都道府県名の抜けなどを検出して訂正候補を提示。2022年9月時点の住所に対応しています。

よくあるミスを事前に防ぐ「ビジネス文チェック」

「標準」の設定に加えて登場した「ビジネス文」では、「関係者様各位」など、ありがちで出てきやすいミスのほか、「させていただきます」など多用しがちな表現も指摘。相手先へ送る文書や公開文書などに残ってしまうトラブルを未然に防ぎます。

もっとシンプルに。「回りくどい表現」を指摘

「○○を決定する次第です」「公共の場にあっては」といった表現を指摘。冗長な表現をもっとシンプルに改め、端的にわかりやすく伝えるようにしましょう。

置換前 置換例
決定する次第です。 決定します。
18日をもって 18日
提供するようにします。 提供します。
しかしながら しかし

読む人と同じ目線に。「命令的表現」を指摘

ビジネスや業務連絡で一般的に使われる「周知徹底されたい」「必着のこと」といった表現を指摘。一般向けの文書では命令的、高圧的に感じられる箇所を、読む人と同じ目線で伝えるよう修正するのに貢献します。

置換前 置換例
周知徹底されたい。 周知徹底してください。
記入のこと。 記入してください。
期日厳守の上 期日までに
遅刻厳禁とする。 遅刻しないようにお願いします。

(株)(財)など法人の略語を校正

株式会社は(株)、財団法人は(財)、合資会社は(資)など、法人等の略語をチェックできるようになりました。混在して使用している場合にチェックされます。特に、ビジネス文書の作成時に役立ちます。
また、一太郎2023では「前株・後株」(△△△株式会社と株式会社△△△のような違い)についても、チェックできます。

論文やレポートで使われる略称「以下、○○」の整合性をチェック

論文やレポート、リリース文書や法律文書などでは、(以下、「○○」という。)のような略称を使うことがあります。このとき、略称を定義したにもかかわらず一度も使わなかったり、略称を用いずに正式名称を使用したりするなど、整合性がとれないときにチェックされます。

学年別で漢字基準をチェック

小学校学習指導要領(平成29年告示)の学年別漢字配当表に対応しています。

適切な日本語文書の作成を支援

日本語文書の作成を支援する機能が充実。脚注参照や、ふりがな機能を強化したほか、国際規格化が完了したIPAmj明朝フォントを搭載しており、扱える文字は約6万文字です。

1桁/2桁の連番数字をきれいに揃える

連番の挿入機能で、「第9章」までは全角数字、「第10章」以降は半角数字というように、2桁以上の連番で使用する数字を半角に設定できるようになりました。後ろに続く文字列の位置を揃える際に活用できます。

章や節の名前を入れやすい「連番参照」

「第三章」「2.2.1」など、文書中の連番を参照して挿入する「連番参照」で、連番の後に続く文字列を自動的に挿入できるようになりました。見出しもあわせて記載したいときに、すでに記載されている見出しを効率的に追加できます。

脚注の中でも参照番号を自動振り直し

論文やレポート、解説書などを作る際、参考文献や引用を脚注で示すことがあります。同じ文献や引用をくり返す場合「前掲注」などとして示しますが、一太郎では脚注参照ができます。参照元の脚注の番号が変わっても自動で番号が変わりますので、修正の手間がなくミスを回避します。

番号が2桁以上でもきれいに「縦組の脚注番号」

縦組文書に脚注を入れる際に、括弧は縦組のまま、半角数字のみ横組(縦中横)の脚注を挿入できるようになりました。縦組の論文で注釈番号が2桁以上になる場合も便利です。

学年に応じたふりがな設定

平成29年3月に学習指導要領で示された「学年別漢字配当表」「音訓の小・中・高等学校段階別割り振り表」に対応しています。

扱える文字は約6万文字(IPAmj明朝フォントを搭載)

2017年12月、約6万文字すべての国際規格化が完了しました。一太郎2023はIPAmj明朝フォント(Ver.005.01)を搭載し、約6万文字を扱うことができます。また、戸籍上の人名やのれんで見かける変体仮名(286文字)も、文字として扱えます(※)。

  • ※IPAmj明朝フォントの場合。濁音、半濁音は除く。

誤読しやすい語にまとめてふりがなを設定

誤読しやすい語を自動判別してふりがな対象とし、ふりがなを一括入力できます。例えば「幕間」(○まくあい/×まくま)、「婉曲」(○えんきょく/×わんきょく)といった誤読しやすい語、「遡る」(さかのぼる)、「笑い種」(わらいぐさ)といった読みづらい語に対してふりがなを入力できます。

異体字・変体仮名にも対応

2017年12月、約6万文字すべての国際規格化が完了しました。一太郎2023はIPAmj明朝フォント(Ver.005.01)を搭載し、約6万文字を扱うことができます。また、戸籍上の人名やのれんで見かける変体仮名(286文字)も、文字として扱えます(※)。

  • ※IPAmj明朝フォントの場合。濁音、半濁音は除く。

縦組引用符の入力がスムーズ

引用符や括弧が入力されたときに、対になる記号が自動入力される機能を強化しています。縦組用の引用符、ダブルミニュート(〝〟)の補完にも対応します。

「縦組文書に変換」で縦組用の引用符に変換

「縦組文書に変換」を実行するとき、横組文書で使用しているダブルクォーテーション(“”)を、縦組用の引用符ダブルミニュート(〝〟)に変換できます。

縦書きが映えるフォント5書体

縦書き文書を作成する際に利用する、見栄えが整う5書体を搭載しています。用途に応じて、ニュアンスの異なる書体を利用できます。

文書校正

頻出語をチェック

文書中で同じ言い回しが続くと、表現が単調になってしまいます。場合によっては、稚拙な印象を与えてしまうかもしれません。

より洗練された文書にするため、同じ言い回しの連続を避けたいときには、頻出する言葉をチェックしましょう。頻出語のチェック結果は、ジャンプパレットに一覧表示されます。

表示された頻出語をクリックすると、本文中の該当箇所にジャンプするので、文章を確認して必要に応じて修正できます。

この機能では、指定した範囲内で頻出する単語をチェックします。また、頻出語として確認したい対象を品詞単位で絞り込めるため、効率よくチェックできます。

擬音語・擬態語の過指摘を抑制

小説のジャンルや書き手のスタイルによっては、複雑な擬音語・擬態語が多用されることがありますが、従来はそれらの多くが未登録語として過剰に指摘されていました。擬音語・擬態語の解析の強化により、過剰な指摘を抑制しているため、校正作業をよりスムーズに行えます。

  1. [誤字脱字-擬音語・擬態語]がオンのとき
  2. [誤字脱字-擬音語・擬態語]がオフのとき

小説のチェックに適した文書校正

小説などの文章の、独特な作法や表現を構成する際に役立つ機能を利用できます。要望の強い、字下げチェックなどの機能も用意されています。

字下げチェック機能

小説では、地の文の行頭は1マスあける一方で、会話文は行頭から括弧を書き始める、などを作法とする場合があります。これに対応するため、次のチェック機能を追加しています。

・行頭に空白をあける ※ただし、会話文の行頭はあけない
・閉じ括弧の前の空白を省略する

約物の用法(…―/!?/。」など)をチェックする

小説や商業用文章には、三点リーダ(……)やダッシュ(――)を偶数個ずつ使うなどを、作法とすることがあります。次のチェック機能を利用できます。

●三点リーダ(…)・二点リーダ(‥)・ダッシュ(―)・波線(〰)が偶数個になっているか
●疑問符(?)や感嘆符(!)などの後ろに、空白をあけてあるか
●後ろに、閉じ括弧がある場合には、空白をあけていないか
●閉じ括弧の前では、句点(。.)が省略されているか

会話文の「くだけた表現」「ら抜き表現」をチェックしない

小説やインタビュー記事など、会話文ではくだけた表現を許容する場合があります。

「くだけた表現」「ら抜き表現」の指摘では、「括弧内もチェックする」という設定があるため、括弧で囲まれた会話文はチェックしないで、地の文の表現だけをチェックすることができます。会話文が指摘されることもなく、文書校正が効率よく行えます。

校正設定「小説」ですばやくチェックする

文書校正の校正設定では「小説」用の設定を利用できます。三点リーダ・ダッシュの使い方作法や、会話文・地の文での表現の書き分けなど、小説ならではの文章のチェックにお勧めの設定です。

  • 「文書校正:小説」の初期設定では、「擬音語・擬態語」がオフになっています。

引用・出典

引用とわかる形で、出処が示された文書作り。きちんと整った体裁で信頼される文書を作成しやすくする機能が強化されました。

引用として貼り付け

他者の文章を引用する場合、地の文、つまり自分の主張に混ざり込まない配慮が必要です。貼り付けの際に引用とわかる形で文書に盛り込むことができます。

メニューから選択して追加

カギ括弧でくくる引用

二重引用符でくくって引用

段落スタイルに「引用」を追加、「出典」もスムーズに記載

論文などに最適な「行頭から2字下げる」スタイルのほか、背景色や飾りを使ったスタイルも追加され、日常的な文書でもはっきりわかる形で引用と示すことができます。

段落スタイルを設定した状態で貼り付け

どこから引用したかを明記するのは、引用で適切な根拠を示すのに欠かせない要素です。引用に続けて括弧書きで記載する方法のほか、段落を改めて記載する、脚注に記載する、という主要な方式から選んで出典を追加できます。

Webページのデータを引用として貼り付け

ブラウザーで文章をコピーして、一太郎で「引用として貼り付け」を選択した際に、URLや参照日を明記できる形で貼り付けます。付加情報なしの通常のテキストとして貼り付ける設定にもできます。

文献データを入力して、所定の書式で「出典」を生成

書名や著者、発行年などの必要な項目を入力し、形式を指定すると、自動的に整形された形で文書に挿入できます。

論文などでルール通りに出典を記載する作業は一太郎に任せ、執筆の質を高めるデータ収集に専念しやすくなります。

「一般」「調べ学習」の形式では発行年の漢数字表記など、縦組文書にも対応しています。

「一般」「調べ学習」の形式では発行年の漢数字表記など、縦組文書にも対応しています。

脚注に「出典文章」を設定

入力した出典文章を自動成形するほか、斜体やハイパーリンクの設定などにも対応しています。

著作権への配慮を欠かさず文書を作成する

引用や出典の記載の仕方は、他者の主張を自分の主張と分けて書く、記載する内容が誰の著作物であるか明記する、独りよがりな主張を防ぐといった面で、極めて重要です。
論文・レポートのほかにも、Webから拾った話題を記載する、数値データの出処を明記するといったことは、ビジネス文書・日常的な文書でも必須。
新しい学習指導要領でも、情報の扱い方の一環として引用の仕方や出典の示し方を身に付けることが小学校の段階から指導内容に含まれています。

ペンで書くような操作性。使いやすい罫線機能

図表の作成、言葉の強調など、日本のビジネス文書には罫線が多用されます。
そのため、一太郎では、ワープロ専用機であった頃からの罫線の操作性を引き継いで、使いやすさを追求。
例えば、文字単位で罫線を引くことができるなど、日本人の感覚に合った操作性を実現しています。

いろいろな線が引ける

洗練された罫線表もワンクリック

一覧表、月間予定表、連番入りの表など、約350点のサンプルから選ぶだけで、多くのシーンで活用できる洗練されたデザインの罫線表が手間なく完成します。

一覧表

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名簿や各種プログラム、ランキング表など連番を付けた表を作成するのに適しています。

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機能一覧 一覧