【 BIツールはこう使う! 】
他社事例から学ぶ、全社・部門毎のBIツール活用方法とは?

18 October.2019 / BI
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ビジネスの現場で、「データドリブン」や「エビデンス」という言葉が日常的に聞かれるようになりました。現在注目を集めるテクノロジーは、ビッグデータはもちろんのこと、AI、IoTなど、多くがデータ活用をベースとした技術です。今後、さらにデータの重要性が増していくでしょう。

そんな環境の中、膨大なデータを分析し、活用するために登場したのが、BI(ビジネス・インテリジェンス)ツールです。エクセルでは難しい大量のデータを自在に扱うことができ、ビジュアル化も簡単にできます。

しかし今のところ、BIツールを活用しているのは、情報システム部など一部の部署や人に留まっています。もっと様々な部署、できれば社員全員に使ってほしい、ということで、前回の記事では「人事」、「総務」、「営業」という3部門での活用事例をご紹介しました。今回は第2弾として、新たに3つの部門での事例をご紹介します

マーケティング部門-エリア・市場分析

最初にご紹介するのは「マーケティング部門」での活用事例です。

ツールというと、営業実績の予実管理や経営指標などをグラフでビジュアライズして閲覧するシーンをイメージする方も多いと思います。こうした売上や費用などの実績データ以外にも、BIツールでは様々なデータを扱うことができます。官公庁の公開データ、企業や団体が無料で公開しているオープンデータ、有料で販売されているデータなどを取り込んで活用できるのです。

たとえば、下のマップは、国勢調査の福岡県の人口データを取り込み、BIツールでヒートマップ化したものです。ヒートマップとはビジュアライズのひとつの手法で、データの数値を色に置き換えて表示したグラフです。国勢調査のデータは、そのままでは数字の羅列に過ぎません。

BIツールでマップ上に表示することで、エリア分析や市場分析が可能になります。マーケティング担当者はこのヒートマップから、地域のホットさを判断でき、実際の業務に活かせます。

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国勢調査のデータには、過去からのデータもありますので、BIツールを使えば、一般的な経年変化のグラフだけでなく、マップ上に展開して人口増減バブルを表示させることも可能です。

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バブルとはバブルチャートとも呼ばれ、数値の大小を円の大小で表す散布図です。上の場合、人口の増加は青い円、減少は赤い円と、色による分類も加えているので、よりわかりやすくなっています。

バブルチャートとヒートマップを合わせて考えることで、より深い分析が可能です。たとえば、次のようなマーケティング戦略での活用が考えられます。

  • BtoCで消費者向けのマーケティングを行っている場合、現在の人口と増減数を見て、営業部門のテリトリー区分を決めたり、スタッフの地域別の人数配置を決めたりといった戦略策定がデータに基づいてできます。
  • チラシを配布する枚数、DMを送付する枚数、イベントなどを開催する場所など、販促費の地域別配分をビジュアルで説得力の高い方法で決めることができます。
  • リアル店舗を展開する企業では、新店をオープンさせる際の候補地選定ができます。
  • 地域を絞ったり、年齢層別に分けたりといった条件変更をしてヒートマップやバブルチャートを表示させることもできますので、さらに精度の高い分析が可能です。
  • こういった分析は従来であれば、数字の並ぶ表を見たり、専用のソフトを購入して確認していました。しかしBIツールの登場で、こうしてマップ上に可視化されることで会議や打ち合わせ、プレゼンテーション等の場での説明や理解度が深くなります。
  • 経営企画部門-販売管理費の分析

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    次にご紹介するのは、経営企画部門でのBIツール活用事例です。

    販売管理費の予実(計画と実績の比較)などは、エクセルの表を使って管理しているという会社もまだまだ多いと思います。各部門の報告を元データに転記入力したり、各部門のデータをシートにして管理したりと手間がかかり、ミスの危険性もあります。

    一方、BIツールでは、各部門から出される実績データを取り込むだけで、下記の表のようにすぐに一覧で確認することができます。表の中に棒グラフを表示することもできるので、予実が一目でわかります。

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    こうして一覧化することにより、課題をすぐに発見できるようになります。たとえば上の表からは、次のような分析が可能です。

    • 最も金額が大きい「外注費」については抑制できているものの、「支払手数料」の金額が計画を大きく上回っています。BIツールを使えば、なぜ支払手数料が計画を上回っているかを知るために、表の該当項目欄をクリックすれば、さらにドリルダウンして支払手数料の内訳を確認できます。そうすることで、原因の深掘りもすぐに行うことができます。
    • ほかにも、「旅費交通費」が計画を20%以上、上回っていることがわかります。一方で「運賃」と「荷造梱包費」が計画を10~20%程度下回っています。これは納品などで配送や宅配便で済むところを、社員が旅費交通費をかけて訪れていることを表している可能性があります。上の表にはありませんが、そのことでスタッフの残業代が増えているかもしれません。

    そういった数字の奥を考えることができるのが、BIツールの大きなメリットです。

    また、上の表では「対計画値」、「昨年対比」は金額の数字ですが、それをパーセンテージにしたり、金額とパーセンテージを並べたりといった変更も簡単にできます。しかも元データに手を加える必要がないため、ミスが起こりにくい仕様です。

    労務部門-勤務環境の管理・分析

    最後にご紹介するのは、労務部門でのBIツール活用事例です。

    ここでは、ある総合病院の例を参考にご説明します。様々な職能を持つ専門的な職種の人たちが勤務している病院で、それぞれの職種ごとの「人数」や「残業時間」などを一元的に管理しています。

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    このように各指標を一覧化して表示することで、職種を横断して労務分析ができます。

    • 「平均普通残業」や「平均深夜残業」を比較することで、特定の職種の人たちに負荷がかかり過ぎていないかを確認し、残業の多い職種はドリルダウンして、さらにスタッフ個人ごとの数値を確認し、平準化するように部門長に相談します。
    • 「平均有給日数」を比較し、取得日数の少ない部門には積極的に有給取得を促します。職種が違えば仕事内容が違うとはいえ、有給取得日数などに差が付くと不公平感が出てきます。
    • 「平均支給額」と「支給額中央値」に差がある場合、特定のスタッフの支給額が多く(もしくは少なく)なっていることが考えられます。それが基本給によるものなのか、残業によるものなのかなど、深掘りして確認しておきます。
    • 各スタッフの経験年数や勤続年数などのデータも用意すれば、人材募集を行う際の適正な給与をスムーズに算出できます。

    今までであれば別々に管理していたデータも、BIツールを使って一元的に管理することで、過重労働などの職場環境の課題解決にも活用できます。

    まとめ

    3つの事例からもわかるように、BIツールは活用次第で売上高増加、利益率アップ、業務効率化、働き方改革など、様々な企業活動をデータで向上させることができます。

    さらに、自身の業務にこれまでとは違った「視点」や「気づき」を与えてくれるはずです。特定の数値が設定値を超えた場合にはアラート通知を送信する機能もありますので、文字通りリアルタイムであなたの業務をサポートしてくれます。

    ページ下部のホワイトペーパー資料では、「経営情報の可視化と共有」「IT資産データの可視化と共有」「アンケートデータの可視化と共有」に加えて、実際にActionisita!を活用した「導入企業の成功事例」についても掲載していますので、ぜひご覧になってみてください。

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