「地域医療に貢献する医療人の育成」を目的に設立された自治医科大学附属病院は、2000年から段階的に病院情報システムの整備をはじめ、2007年からATOKと医療辞書 for ATOKを導入。電子カルテ上の入力効率を高めるソリューションとして活用し、診療時間の短縮に役立てている。
10人の患者さんを診る時間で15人を診られるほど使いやすい。
-- ATOKと医療辞書を導入した経緯についてお聞かせください。
小西病院情報システムの計画は2000年からスタートし、2003年にIBM製のシステムを採用することを決めました。
その後、2004年に入院病棟における検査システムの稼働、2005年に放射線画像のデータ化と外来予約のシステム化を完了させ、2006年2月14日に電子カルテが稼働しました。
当初はコストの問題もあり、Windows標準のMS-IMEを使用していたのですが、電子カルテの稼働に伴って現場の医師がコンピュータで文章を書く量が飛躍的に増え、使いづらいと現場から不満の声が多数寄せられました。不評だったのは大きく3点です。
1つは、医療辞書の語彙が不十分だったこと。電子カルテ導入時に、ある程度の医療用語は用意し、医療情報部でも不足分を足していくようにしていたのですが、現場に満足してもらえるレベルに達しませんでした。

中央手術部長
兼 医療情報部長
小西 宏明教授
2つめは、変換機能そのものへの不満でした。実際に、「大腿骨(だいたいこつ)」と入力しようとすると、「抱いた遺骨」が出てきてしまう、というような例が報告されました。医療現場では笑うに笑えませんよね。最後に、運用上の問題があります。電子カルテシステムは、セキュリティの観点から毎晩夜間にサーバ−と端末を切り離してクリーンアップする仕様になっています。すると、日本語入力システムの学習機能がクリアされてしまうため、医師は毎朝「抱いた遺骨」と対面してしまうのです……。
-- 問題を解決するにはATOKしかないと判断されたわけですね。
小西中堅以上の医師の大半は、学生時代からATOKの良さを知っています。「どうしていつも使っているマシン並みの変換すらできないのか」というのが彼らの言い分なのです。私自身もATOKが発売されたときから使っており、変換効率の良さは身をもって実感していました。また、医療辞書について調べた所、語彙数も多く、他病院でも有効に活用されていましたので、まずは、ATOKと医療辞書を10本ほど試験導入しました。結果、モニターの医師から「とても使い勝手がいい」と好評で、モニター以外の医師からも「自分の所にも入れてほしい」という要望があったため、2007年と2009年の2回に分けて大量導入しました。

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