中学・高校の実践事例

肉眼ではとらえられないその一瞬を見つめる
〜エディウスJで動画活用〜 群馬県桐生市立南中学校

知識が体験に
裏打ちされる瞬間

 蛍光灯の明滅を観察するグループ

蛍光灯の明滅を観察するグループ。肉眼ではその明滅はとらえられない。

真っ先に動画を撮り終えたのは蛍光灯のグループ。パソコンにデジタルビデオカメラを接続し、ビデオ編集ソフト『エディウスJ』を立ち上げる。まずは動画の取り込み。続いて編集画面で1コマずつ送っていく作業だ。メニューアイコンを左からクリックしていく作業の流れで、迷いはない。
「あ! 少し暗くなった!」
「次は完全に暗いね」
「また明るくなった!」

左右のカーソルキーを押し、コマを送るごとに変化する画像。明るいもの、少し暗いもの、完全に暗いものを選んで静止画に切り出していく。蛍光灯は明滅しているという知識が、体験に裏打ちされていく瞬間だ。「何だか明滅に一定のリズムがない?」「リズムが狂うときもあるよね。どうしてだろう」

新しい事実をどう解釈すべきか、生徒たちは新たな手法を模索し始める。

新たな疑問が
新たな実験を生む

続いてスーパーボールのグループも動画取り込みに入る。スーパーボールが水中に没し、再び跳ね上がるまでが見事に写し出されている。コマを選び、静止画を切り出す。
「え、こんな風にはねるの?」
「ミルククラウンみたいになるのかと思ってたけど、想像してたのと全然違う」
「ボールはまっすぐ落としてるのに、水中で回転がかかって、回りながら上がっていってる」

コマ送りすることで、予想していなかったいくつもの発見がある。
「今度は横から投げてみよう」
「回転させながら落としたらどうなるのかな」

新たな疑問が生まれ、その疑問を解決するための実験方法が考えられていく。これぞ探求学習だ。


スーパーボールが水中に没し、再び跳ね上がるまでが見事に写し出されている