導入事例
MR活動を可視化する情報基盤を構築
情報の一元化で、現場の意思決定と行動変容を促進
導入事例の概要
善意の献血血液を原料に製造する血漿分画製剤を通じて、「善意と医療のかけ橋」という基本理念を追求する日本血液製剤機構。MR(医療従事者への情報提供者)が入力・情報確認に用いるツールの種類がスプレッドシートやWebサイト、BIツールなどに分散し、作業負荷や属人化に悩まされていた。そこで同機構はJUST.DBを導入して、情報を集約するとともに、MRなどが自ら集計して分析したり、他の営業所の状況も把握できる基盤づくりを行うことで、業務改革を進めている。
導入前の背景
情報の散在による業務負荷とデータ集計の属人化が課題に
製剤関連の入力・情報確認に用いるツールが複数に分かれ、フォーマットも多種多様で、MRからは入力しづらいという声が上がっていた。加えて、システムが複雑なうえに入力結果の集計を担える職員が限定的で、集計作業の負荷や属人化が課題となっていたことから、情報の一元化が求められていた。
採用の理由
ノーコードで構築できる多人数利用における最適解
展示会でJUST.DBの紹介を受け、ノーコードでのシステム開発・運用に希望を持てたことが検討の起点となった。入力フォームやワークフロー、集計のしやすさに加え、多人数でも利用しやすい同時ログイン数に応じた料金体系、パネル配置の自由度、権限設定の細かさ、データの自動処理などを評価し、採用を決めた。
導入後の成果
データの可視化と自走によりMR活動の質的向上を実現
2023年7月に導入し、旧システムの運用引き継ぎと並行しながら約1年かけて段階的に移行を進めてきた。全国のMRなど約200名が利用し、従来は限られた職員が担っていた集計を、MRなどが自ら行えるようになった。Web講演会後のフォロー状況可視化により、フォロー率を3倍程度上げ、データ更新作業も3分の1程度に短縮している。
入力データを可視化して状況を把握しやすく、
MRの顧客アプローチ量や質をより高めるシステムに
一般社団法人日本血液製剤機構は、主に善意の献血血液を原料とする血漿分画製剤の製造・販売に特化した事業を担い、血漿分画事業のリーダーである。事業本部では、医療従事者と最善のパートナーを築くために、全国のMRと本社が一丸となって、アプローチの量や質の向上に取り組んでいる。
MR活動の入力・情報確認に用いるシステムが複数に分かれており、フォーマットも多種多様であった。同本部 事業戦略部 事業戦略課の佐藤敦氏は「システムが分散していて分かりづらいという声が現場から寄せられており、なんとか入力先を1つにまとめたいという思いが強まっていました」と当時を振り返る。
課題は入力だけではない。システムが複雑なうえに集計できる人員が限られ、結果としてシステム改修や集計作業が属人化していた。さらに、複雑なデータの持ち方をシンプルにして、効率的に移行できる仕組みも求められていた。
ノーコードの柔軟性と同時ログイン課金が決め手
そのような課題を解決できるソリューションを探す中、とある展示会でJUST.DBのことを知った。「展示会後の2023年春頃にジャストシステムから詳しい話を聞き、200人という規模でも運用できそうだと感じました」と佐藤氏は語る。
他社との比較検討過程では、ノーコードでのシステム開発やデータ連携、入力フォームやワークフローの設定、集計のしやすさを重視した。加えて、大人数で利用する際にアカウント課金だと費用がかさみ、アカウントのメンテナンスも負担になるという現実があった。「使いたい人がいつでも使える同時ログイン課金である点は、現場利用を広げるうえでの前提条件となりました」(佐藤氏)
JUST.DBの契約が月次単位であることも、最初にテスト運用を行い、必要に応じて再検討をできる安心感となって導入を後押しした。「パネルを自由に配置できる画面の見やすさや、担当者ごとに編集権限を付与できる権限設計、データの自動処理といった点も評価につながりました」(佐藤氏)
効率的に現場導入を行うために、動画マニュアルを展開
2023年7月にJUST.DBを導入した後は、旧システムを引き継ぎつつ段階的に移行を進めた。
全国に営業拠点があるため、導入を効率的に進める工夫も欠かせなかった。「構築した画面の操作方法をMRが分かるように、画面操作を動画で撮影したマニュアルを展開しました。MRが困らないよう、動画内に細かい説明を加えたこともあり、使い方に関する質問はほとんどありませんでしたね」と佐藤氏は笑顔で話す。
ジャストシステムのサポートも、移行を前に進める支えとなった。佐藤氏は「困ったときに相談するといつもすぐに回答が来て、1~2時間後に返ってくることもありました」とレスポンスの早さを評価する。また契約直後には、移行したいシステムのサンプルを作成してもらい、パネル作成のイメージがつかめたことで初期構築が進めやすくなったという。
入力で終わらせずにデータを可視化して
現場の行動を変える仕組みに
JUST.DBの活用は、製剤関連入力システムの移行や新規構築にとどまらない。MRの活動履歴を一覧化し、マネージャーが活動を把握しやすくするとともに、MRの数字に対する意識を高める狙いもあった。事業本部 事業戦略部 事業戦略課 課長の平山恒信氏は「従来は専門の担当者に集計を依頼していたMRなどが、自ら集計できるようになった点も大きな効果だと感じています」と強調する。
事業本部 事業戦略部 事業戦略課の永野篤氏は「具体的な成果として、Web講演会後の視聴登録者へ行うフォロー活動が、以前は登録者全体の30%前後にとどまっていたのが、JUST.DBでフォロー状況可視化システムを構築したことで実に90%程度まで改善された」と述べる。
また、リマインドメールを定期的に送る仕組みが未フォローMRの気づきにつながり、運用が定着して、意識向上にも結び付いたという。単なるデータ入力で終わらず、グラフ化されることで、エリアごとの分布なども見えるようになった。また、視聴者リストと日報の突き合わせに伴う更新作業も、これまでの約1時間から約20分に短縮できたという。
現場との調整を担う平山氏は、浸透の手応えを次のように語る。「活動実績の見える化への寄与が大きいです。自分のエリアだけでなく、他エリアの状況もボタン1つで確認でき、グラフ化できるようになりました」と述べる。
今後は、製剤ごとの入力シートの移行を全体的に進めるほか、Webサイトで運用している販売情報システムなどについても、JUST.DBでの運用を検討して、現場が使いやすい形で可視化し、データ集約と横展開によって活用の幅を広げていく方針だ。
一般社団法人日本血液製剤機構
事業本部 事業戦略部 事業戦略課 課長
平山 恒信 氏
一般社団法人日本血液製剤機構
事業本部 事業戦略部 事業戦略課
永野 篤 氏
一般社団法人日本血液製剤機構
事業本部 事業戦略部 事業戦略課
佐藤 敦 氏