導入事例

鎌ケ谷市 様

市職員が利用する内政DX基盤を整備
成功モデルを起点とした現場でのDX

鎌ケ谷市様/柔軟なライセンス体系を活かし、全庁的な現場主導のDXを推進。LGWAN対応やワンパッケージの機能性を評価

導入事例の概要

千葉県鎌ケ谷市では、職員一人ひとりが主体となって業務改革を進める「現場からのDX推進」を掲げ、全庁的なデジタル変革に取り組んでいる。例えば従来は紙やExcelを前提とした業務により、改善のアイデアがあっても形にする手段が限られていた。こうした課題を解決するため、同市はノーコード開発ソリューション「JUST.DB」を導入。現場自らが業務アプリを作成し、試しながら改善を重ねる仕組みづくりを進めている。

導入前の背景

全庁的なDX推進を阻む
実現手段の不足

業務の多くは紙の書類やExcelがベースとなっており、行政情報が部署ごとに管理され、その更新や活用も担当者任せとなっていた。結果として、同じ情報の重複管理や、内容の食い違いが発生。また、業務改善のアイデアがあっても、それを実現するためのツールやスキルが限られており、現場の知恵を十分に活かしきれていなかった。

採用の理由

全庁で使える
ノーコード共通基盤を選択

ツール選定で重視したのは、特定部署や担当者に依存しない持続可能な仕組みだった。完全ノーコードで業務アプリを構築でき、LGWAN環境から利用可能であることに加え、必要な機能をワンパッケージで備えている点を評価。スモールスタートから全庁展開まで見据えた柔軟なライセンス体系も決め手となり、共通業務基盤としてJUST.DBの採用を決断した。

導入後の成果

共通基盤が生んだ
業務の可視化と対話の質向上

JUST.DBにより行政情報を一元管理することで、DX施策の進捗や業務状況をリアルタイムに共有できるようになった。また、会議は紙やExcel資料を持ち寄る必要がなくなり、課題や次の打ち手に集中するための時間へと変化した。JUST.DBの活用により、業務データの集約や可視化に向けた取り組みが進み、DX施策の進捗や業務状況を共有しやすくなってきた。

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導入の具体的なエピソード

「現場からのDX推進」を実現する基盤を求めて

牧野 周世 氏
東京近郊の住宅都市として発展を続ける千葉県鎌ケ谷市では、2024年(令和6年)度に「DX推進室」を新設し、さらに「鎌ケ谷市DX基本方針」を作成して、全庁的なデジタル変革を本格化させている。その狙いについて、DX推進室 室長の牧野周世氏は「従来の業務のあり方を見直し、人口減少や財政制約が進む中でも市民サービスの質を維持・向上させていく必要がありました」と話す。

しかし、現場には改善のアイデアがあっても、それを形にするためのツールや手段が十分に備わっていなかった。Excelのマクロなどを活用した業務効率化の取り組みも行われていたが、特定の職員のスキルに依存する傾向が強く、組織全体で継続・展開できる仕組みにはなっていなかったのだ。アイデアが現場にあっても、実現するための共通的な手段がなければ、職員が主体となってDXを進める文化は根付かない――DX推進室の立ち上げは、こうした「現場でのDX実現手段の不足」という構造的な課題を、組織横断で解消するための第一歩でもあった。

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ノーコードと共通基盤を軸にしたツール選定を開始

鎌ケ谷市ではDX推進の重点施策として汎用ノーコードデータベースの活用に乗り出した。牧野氏は「業務システムは個別最適なツールを導入するのではなく、全庁で使える共通基盤を整えることが重要だと考えました」と語る。

そうした考えのもと、複数の業務ツールの情報収集と比較検討が進められた。重視したのは、専門的なプログラミング知識を必要としない「完全ノーコード」であること、総合行政ネットワーク(LGWAN)環境から利用できること、そして業務で求められる機能を追加開発なしで網羅できることだ。

牧野氏はJUST.DBについて「必要な機能が最初からワンパッケージで揃っていることを評価しました」と振り返る。スモールスタートが可能なライセンス体系も含め、将来的な全庁展開を見据えた柔軟性も、採用の決め手となった。

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試作と研修を重ね内製DXを現場に根付かせる

JUST.DBの導入は、トライアル利用を通じて段階的に行われていった。これは、DX推進室がツールを理解し、現場と一緒に試しながら進めていくことを重視してのことだ。

導入初期にはDX推進室のメンバーがJUST.DBの操作や設計の考え方を学びつつ、各部門から選ばれた23名の「DX推進リーダー」を対象に研修を実施し、業務アプリの試作に取り組んでもらった。1人1アプリを目標に、自分の業務課題をどう形にするかを考えてもらう方針だ。

2025年12月時点で受験者管理や相談業務、DX施策の進捗管理など、13のアプリが試作段階にあり、実際の業務に適用できるかを検証している。「簡単に作れて、簡単にやり直せる。試してみて合わなければ修正できる点は、内製を進める上で大きなメリットです」と牧野氏は語る。試作と対話を重ねることで、JUST.DBを“使われる基盤”として根付かせる取り組みが進んでいるのだ。

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紙やExcelの資料が不要になり
効率的な打ち合わせが可能に

JUST.DBの活用が進むにつれ、業務の進め方そのものに変化が現れ始めている。象徴的なのが、DX施策の進捗管理だ。DX推進室では、重点施策や個別プロジェクトの情報をJUST.DB上で一元管理し、月例の打ち合わせで同じ画面を見ながら状況を共有している。

「紙やExcelの資料を持ち寄って説明する必要がなくなり、課題や次の打ち手についての議論に時間を使えるようになりました」と牧野氏は語る。リアルタイムに更新されるデータを基に意見を交わすことで、情報共有の精度と意思決定のスピードが向上した。

今後は、職員名簿など、全庁で利用する情報をデータベースで一元化することで、業務アプリ構築の高度化を図り、職員全体の業務効率化へつなげていく予定だ。

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全庁に広がる「自走型DX」の取り組み

鎌ケ谷市がJUST.DBの導入を通じて目指しているのは、DX推進室が主導し続ける体制ではない。最終的には、各部署が業務課題を自ら把握し、改善できる状態をつくることが目標だ。共通基盤を整えることは、そのための土台に過ぎない。

今後はDX推進リーダーを中心に、各部署で業務アプリを内製する動きを段階的に広げていく計画だ。牧野氏は「まずは小さな業務改善を自分たちの手で実現し、成功体験を積み重ねていくことが重要です」と話す。DX推進室は伴走役として支援しつつ、運用の主体は現場へと移していく予定だ。

業務の中で自然に使われ、データが蓄積され、次の改善につながっていく。その循環を全庁に浸透させることで、鎌ケ谷市は持続可能な行政DXの実現を目指している。

牧野 周世 氏

鎌ケ谷市
総務企画部 企画財政課DX推進室 室長

牧野 周世 氏