アンケート調査とは?
種類や方法、進め方、依頼先の選び方を解説


ビジネスの現場では、「顧客は何を重視して商品を選んでいるのか」「新しいサービスは市場に受け入れられるのか」「広告によってブランドの印象は変わったのか」といった判断が求められます。こうした顧客や市場の実態を、感覚ではなくデータで確認するために活用されるのがアンケート調査です。

一方で、「とりあえず顧客に聞いてみよう」と目的が曖昧なまま実施すると、回答は集まったものの、商品改善や施策評価にどう活かせばよいかわからないということも起こります。アンケート調査では、質問を作る前に、調査結果を使って何を判断したいのかを明確にすることが重要です。

本記事では、アンケート調査の意味や種類、実施の流れ、成功させるポイントを具体例とともに解説します。さらに、自社で実施する場合、調査会社に依頼する場合、セルフ型ネットリサーチを利用する場合の違いや選び方についても紹介します。

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アンケート調査とは?意味と基本的な考え方

アンケート調査は、顧客や市場の意見を集め、商品開発や施策改善などの判断に活かすための調査です。

まずは、一般的なアンケートとの違いと、調査によって把握できることを整理します。

アンケートとアンケート調査の違い

「アンケート」は、複数の人に同じ質問をして意見や事実を集める行為です。一方、「アンケート調査」は、目的や対象者を定め、回答を集計・分析し、意思決定に活用するまでの一連のプロセスを指します。

たとえば、新商品のパッケージについて単に「AとBのどちらが好きですか」と聞くだけでなく、「20代女性の購入意向が高いデザインを選ぶため」に調査を行い、採用案の判断に活かす場合は、アンケート調査といえます。

アンケート調査でわかること

「顧客は満足しているのか」「なぜ自社商品が選ばれるのか」「新商品は受け入れられそうか」といった疑問は、担当者の感覚だけでは判断しにくいものです。アンケート調査を行うことで、こうした状況をデータで確認できます。

調査で知りたいこと 質問の例 活用できる判断
満足度 「現在利用しているサービスの満足度を教えてください」 改善すべき機能や対応の把握
購入理由 「購入時に重視した点を教えてください」 訴求内容の見直し
ブランド認知 「知っているブランドを選んでください」 認知拡大施策の判断
新商品の受容性 「この商品を購入したいと思いますか」 商品化や改良の判断

満足度が低かったとしても、料金・機能・サポートのどこに不満が集中しているかがわかれば、優先して改善すべき点を具体化できます。

アンケート調査の主な活用シーン

アンケート調査は、商品開発、顧客維持、広告評価など、マーケティングのさまざまな場面で活用できます。

ここでは、代表的な活用シーンと、得られた結果をどのような判断に活かせるかを紹介します。

商品・サービスのニーズ調査

新商品を企画する際、「社内では評価が高かったが、市場では思うように売れなかった」という事態は避けたいものです。開発前にターゲット層の課題や重視点を確認しておけば、商品設計や訴求の方向性を検討しやすくなります。

共働き世帯向けの冷凍食品であれば、夕食づくりの悩みや購入時の重視点を尋ねることで、「時短」よりも「栄養バランス」を強く求める層が多い、といった発見につながります。

顧客満足度調査

利用者の満足度が下がっている場合、まず把握したいのは「何が不満なのか」です。全体的な評価だけでなく、機能・操作性・サポート・料金などに分けて確認することで、改善すべき箇所が見えてきます。

法人向けクラウドサービスで操作性の評価だけが低ければ、新機能の追加よりも、管理画面の改善やマニュアルの整備を優先する判断がしやすくなります。

認知度・ブランドイメージ調査

商品名は知られていても、「どのようなブランドとして認識されているか」までは、売上データだけでは判断できません。認知度やブランドイメージを調査することで、競合と比べた自社の立ち位置を把握できます。

飲料ブランドについて「高品質」「健康的」「手頃」といった印象を競合と比較した結果、品質評価は高い一方で購入経験が少ないとわかれば、日常的な購入場面を伝える施策が必要だと考えられます。

広告・施策の効果検証

広告やキャンペーンの実施前後に調査を行うことで、認知度や好意度、購入意向がどのように変化したかを確認できます。

たとえば、Web動画広告を見た人と見ていない人で購入意向を比較すれば、広告が検討を後押ししたかを分析できます。クリック数や流入数だけでは把握しにくい、商品の印象や関心の変化を確認できる点が特徴です。

アンケート調査の主な種類

アンケート調査には、Web上で回答を集める方法から、会場や対面で実施する方法まで複数の種類があります。

対象者や調査内容、必要なスピードに応じて、適切な方法を選ぶことが重要です。

ネットリサーチ・Webアンケート

短期間で一定数の回答を集めたい場合に選ばれやすいのが、ネットリサーチ・Webアンケートです。自社の顧客へフォームを送る方法のほか、調査サービスが保有するモニターに配信する方法もあります。

「30代の子育て世帯に新商品の購入意向を聞く」といった調査であれば、対象条件に合う人から効率的に回答を集められます。ただし、回答者が迷わず答えられる設問になっているか、不適切な回答をどう扱うかといった品質面の確認は欠かせません。

郵送調査

Webを日常的に利用しない層まで対象に含めたい場合、郵送調査が適することがあります。紙の調査票を送付し、記入後に返送してもらうため、高齢者向けの生活実態調査や地域住民向けの意識調査などで用いられます。

その一方で、印刷・発送・回収・入力といった工程が発生します。調査結果を急いで得たい場合には、実施期間や作業負担を考慮する必要があります。

会場調査

味や香り、使用感など、実際に体験しなければ評価しにくい対象は、会場調査との相性がよいでしょう。食品の新商品であれば、複数の試作品を食べ比べてもらい、その場で評価を得ることができます。

発売前の商品を一定の管理下で確認してもらえる点もメリットです。ただし、会場の手配や対象者の招集が必要になるため、Webアンケートより費用や準備の負担は大きくなります。

訪問調査・街頭調査

施設の利用直後や購買直後の感想を聞きたい場合には、現場で回答を得る方法が有効です。商業施設の出口で来訪目的や満足度を尋ねれば、記憶が新しいうちに意見を収集できます。
対面のため質問の補足がしやすい反面、調査員の存在によって回答が遠慮がちになることもあります。扱うテーマや回答者の心理的負担を踏まえて選ぶ必要があります。

アンケート調査を実施する3つの方法

アンケート調査の実施方法は、大きく「自社で実施する」「調査会社に依頼する」「セルフ型ネットリサーチを利用する」の3つに分けられます。
回答者の集め方や、社内で対応できる範囲、必要なスピードに応じて選択しましょう。

実施方法 向いているケース メリット 注意点
自社で実施する 既存顧客や従業員に聞きたい場合 費用を抑えやすい 回答者が偏りやすく、集計に手間がかかる
調査会社に依頼する 設計から分析まで任せたい場合 専門的な支援を受けやすい 費用や納期の確認が必要
セルフ型ネットリサーチを利用する 外部の対象者へ早く調査したい場合 自社で進めながら外部モニターに配信できる 設問設計の品質に注意が必要

自社で実施する

メールなどを通じて回答を依頼できる顧客や従業員がすでにいる場合は、自社でアンケートを行う方法が現実的です。Googleフォームなどを利用すれば、セミナー後の満足度調査や既存顧客への改善要望調査を低コストで実施できます。

ただし、既存顧客の意見は市場全体の評価とは限りません。また、属性別の比較や設問同士を掛け合わせた分析では、データ加工や集計に手間がかかることがあります。

調査会社に依頼する

調査目的はあるものの、「誰に何を聞けばよいか」から整理したい場合は、調査会社への依頼が向いています。対象者設定や設問設計、分析、報告書作成まで専門家の支援を受けられるため、重要な意思決定に用いる調査で利用しやすい方法です。

全国規模のブランド調査や、複数の顧客層を比較する市場調査では、結果の解釈まで含めて依頼する価値があります。その分、費用や期間はかかるため、必要な支援範囲を明確にしておくことが大切です。

セルフ型ネットリサーチを利用する

自社で設問を作成できる一方、自社の顧客リストだけでは回答者を集められない場合に活用しやすいのが、セルフ型ネットリサーチです。

「首都圏の30代女性にパッケージ案を評価してもらう」「法人向けサービスについて特定職種の課題を聞く」といった調査を、外部モニターに配信して実施できます。スピーディーに仮説を確認しやすい反面、質問の作り方に不備があると、結果を判断に活かしにくくなる点には注意が必要です。

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アンケート調査の進め方

アンケート調査では、質問文を作る前に、目的や対象者、結果の活用方法を整理する必要があります。

ここでは、実務で調査を進める際の基本的な流れを紹介します。

目的を明確にする

アンケート調査で最初に決めるべきなのは、質問内容ではなく、結果を使って何を判断するかです。

「新商品について意見を聞きたい」では範囲が広すぎます。「在宅勤務をする会社員がデスク周辺商品に求める機能を把握し、訴求内容を決める」と設定すれば、対象者や質問内容も具体化しやすくなります。

調査対象者を決める

同じテーマでも、誰に聞くかによって得られる結果は変わります。勤怠管理サービスの導入課題を知りたい場合、一般の会社員ではなく、人事・総務業務に関わる人へ聞く方が実務に近い意見を得られます。

一方、対象条件を細かく設定しすぎると回答者が集まりにくくなります。調査目的を達成するために必須となる条件から優先して整理しましょう。

調査方法とサンプル数を決める

調査方法は、確認したい内容に合わせて選びます。パッケージ画像の印象比較はWebアンケートで進めやすい一方、食品の味や香りを評価するには会場調査が適しています。

回答数についても、全体傾向を見るだけなのか、年代別・利用経験別に比較したいのかで必要数は変わります。分析したい区分ごとに回答が確保できるかを見込んで設定することが重要です。

調査票を作成する

質問を作る際は、回答結果が次の判断につながるかを意識します。新商品の購入意向を聞くなら、購入したいかどうかに加えて、魅力を感じる点や購入をためらう理由、許容できる価格帯も確認すると、改善案を考えやすくなります。

また、「価格とデザインに満足していますか」のように複数の評価軸をまとめて聞くと、回答の意味が曖昧になります。確認したい内容ごとに設問を分けることが基本です。

アンケート調査票の作り方は以下の記事でも詳しく解説しています。

アンケートを配信・回収する

外部モニターに調査する場合、いきなりすべての質問を配信するのではなく、対象条件を確認してから本調査に進むことがあります。

過去6か月以内に宅配弁当を利用した人の満足度を知りたい場合は、まず利用経験を尋ね、該当する人だけに選定理由や不満点を聞きます。対象者を適切に絞ることで、調査目的に合った回答を得やすくなります。

集計・分析して活用する

回答が集まった後は、全体の回答傾向だけで結論を出さず、必要に応じて属性別・経験別に比較します。

商品Aの購入意向が全体では高くても、主要ターゲットである30代女性では商品Bの方が支持されることもあります。調査の目的に照らし、どの回答者層の傾向を重視すべきかまで確認して、施策判断につなげることが重要です。

アンケート調査を成功させるポイント

アンケート調査は、回答を集めることではなく、意思決定に使える結果を得ることが目的です。

設計や分析の段階で注意すべきポイントを押さえておきましょう。

調査結果の使い道を先に決める

質問項目を増やす前に、調査結果を使って決めたいことを明確にしましょう。「新商品について聞く」のではなく、「3案のうち、子育て世帯の購入意向が最も高い案を選ぶ」と定めることで、必要な質問と比較方法が見えてきます。

出口が決まっていない調査では、興味深いデータが集まっても、次にどの施策を実行すべきか判断できないことがあります。

回答者が答えやすい設問にする

回答者にとって意味がわかりにくい言葉や、複数の意味に取れる質問は、データの精度を下げる原因になります。

「UI/UXに満足していますか」と尋ねるより、「商品を探しやすかったですか」「購入手続きはわかりやすかったですか」と分けた方が、回答者は判断しやすく、改善点も見つけやすくなります。

回答者の偏りに注意する

既存顧客に聞くべき調査と、市場全体に聞くべき調査は異なります。新規顧客向けの商品を企画しているのに、既存のファンだけへ調査を行えば、評価が実際より好意的に出る可能性があります。

誰の意見をもとに判断したいのかを明らかにし、その人たちに回答してもらえる方法を選ぶことが欠かせません。

結果を都合よく解釈しない

期待していた結果が出たかどうかだけでなく、どの層で評価が高く、どの層では課題があるかを見る必要があります。

全体の購入意向が高くても、主要ターゲットで低ければ、商品化の判断には慎重さが求められます。仮説に合う数値だけを拾うのではなく、想定と異なる結果にも目を向けることで、調査の価値が高まります。

アンケート調査の依頼先・ツールの選び方

アンケート調査の実施方法は、目的や対象者、必要なスピード、社内で対応できる範囲によって選ぶ必要があります。

費用だけでなく、回答者の集め方や支援内容まで比較することが重要です。

調査目的に合う方法を選ぶ

社内アンケートや既存顧客への満足度確認であれば、自社でフォームを作成して対応できる場面も多いでしょう。しかし、市場の購入意向を調べたい場合や、自社と接点のない対象者に聞きたい場合は、外部モニターへの配信が必要になります。

さらに、調査設計や結果の読み解きそのものが重要な場合は、専門家の支援を受けられる調査会社も候補に入ります。

費用と納期を確認する

調査手法の比較では、回答を集める費用だけを見るのでは不十分です。結果をいつまでに必要とするのか、集計や分析、資料化まで含まれているのかも確認しましょう。

広告クリエイティブを配信前に比較したい場合は、短期間で結果が得られる方法が適しています。一方、安価に回答だけ集めても、分析に大きな社内工数がかかるのであれば、結果的に負担が増えることもあります。

調査票作成や分析のサポート範囲を確認する

回答者を集められるだけでなく、調査票や結果活用をどこまで支援してもらえるかも重要な比較項目です。

設問文や分岐条件のチェック、クロス集計、グラフ作成、結果の要約やレポート化などに対応していれば、調査経験が少ない場合でも進めやすくなります。特に、調査結果を企画資料やコンテンツに活用する場合は、分析まで見据えて選ぶとよいでしょう

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自社で調査を進めながら、外部モニターへの配信や調査票の品質確認、分析まで支援を受けたい場合は、セルフ型ネットリサーチが選択肢となります。

Fastaskは、スピーディーな調査実施と、調査票チェック・分析レポート作成の支援を備えたサービスです。

短期間でアンケート調査を実施しやすい

企画会議の直前に新商品案の反応を確かめたい、広告配信前に複数の訴求案を比較したい。こうしたスピードが求められる調査では、外部モニターへ迅速に配信できるサービスが役立ちます。

Fastaskは、約700万人のアクティブモニターにアンケートを配信でき、最短即日で集計表や分析レポートの納品まで進められるセルフ型ネットリサーチです。自社だけでは集めにくい対象者の意見を、短期間で施策判断に活かしたい場合に利用しやすいでしょう。

調査票の作成から集計までオンラインで進められる

セルフ型ネットリサーチを利用する場合でも、設問の不備や集計後の分析負担は残ります。Fastaskでは、専任リサーチャーが調査上の作法や設問ロジックを無料で確認するため、調査票の品質を担保しながら進めやすくなります。

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アンケート調査に関するよくある質問

アンケート調査を初めて実施する場合、実施方法や調査票の作り方に迷うこともあります。

ここでは、アンケート調査に関する代表的な疑問に回答します。

アンケート調査とは何ですか?

特定の目的に基づいて対象者から回答を集め、その結果を商品開発や施策改善などの判断に活用する調査方法です。

新商品の需要を確かめる、顧客の不満点を把握する、広告によって認知や購入意向が変化したかを確認する、といった場面で利用されます。

アンケート調査は自社でもできますか?

既存顧客や従業員、イベント参加者など、回答を依頼できる相手がいる場合は、自社でフォームを作成して実施できます。

一方、市場全体の意見や、自社と接点のない対象者の回答を集めたい場合は、外部モニターを活用できるセルフ型ネットリサーチや調査会社を利用する方法があります。

アンケート調査票はどう作ればよいですか?

調査票を作る前に、結果から何を判断するのかを定めます。そのうえで、判断に必要な質問だけを整理し、回答者が迷わず答えられる文章と選択肢に落とし込みます。

新商品の調査であれば、購入意向に加え、魅力を感じる点、購入をためらう理由、受け入れられる価格帯まで確認すると、改善に活かしやすくなります。設計に不安がある場合は、設問チェックを受けられるサービスの利用も有効です。

まとめ

アンケート調査は、顧客や市場の声を集め、商品開発やサービス改善、広告施策などの判断に活かすための手段です。

有効な結果を得るには、目的・対象者・調査方法・設問・分析方法を一連の流れとして設計する必要があります。

たとえば、新商品調査では、単に「欲しいか」を聞くだけでなく、誰が魅力を感じているのか、購入をためらう理由は何かまで把握することで、商品化や改善の判断に活かせます。

また、既存顧客への簡易調査であれば自社実施、自社と接点のない対象者へ短期間で調査したい場合はセルフ型ネットリサーチ、複雑な設計や専門的な分析まで任せたい場合は調査会社への依頼が適しています。

Fastaskなら、外部モニターへの配信に加え、リサーチャーによる調査票チェックや、生成AIを活用した分析レポート作成にも対応しています。調査結果を迅速に商品企画やマーケティング施策の判断へつなげたい場合は、Fastaskの活用をご検討ください。

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