阿波日記

阿波日記

『授業しちゃいました♪』
東日本営業担当 M氏(♂)より

▲授業中のM木先生(想像)

▲授業中のM木先生(想像)

僕は普段、営業、という仕事をしています。

営業というお仕事は、お客様を訪問して、自社の製品の良さを伝え、最終的にご購入いただくことを目的に活動する人たち、です。
そして僕たちにとって学校とはお客様であって、製品をお買い上げいただくところであって、百歩譲って仲の良い先生とお茶菓子を食べながら雑談するところなのです。

ですから、その学校で教壇に立って、中学生を前に授業をしてくれと依頼された時には、僕でなくても少なからず戸惑ってしまうはずです。

例えるなら、普段教壇に立っておられる先生方に、突然「今日悪いけどさあ、上野動物園に行って園内のガイドツアーを高松から来た商工会議所のおじさん達にやってくれない?」という依頼が飛び込んだようなものです。



もそもは、とある仲良くしていただいている先生から「進路指導(キャリア教育)の一環として、様々な職種で働く人の話を聞かせたいんだけど、受けていただけませんか」というご依頼から始まりました。

最初戸惑ったものの、興味深いご依頼です。滅多にない機会ですし、自分が中学生の何らかのお役に立てるのであれば、光栄なことです。

ただ一つ、問題がありました。それは、相手が中学校でしかも1年生だったということです。

中学校1年生・・・13歳・・・去年まで小学生だった人たちに職業・・・う〜む。 どこまでの話を理解してもらえるのか、どんな話に興味を持っているのか。話の内容、構成、ことば、ちょっと悩みました。


▲授業中のM木先生

▲授業中のM木先生

結局、仕事そのものより自分自身について話すことにしました。  生い立ちとか、文系人間だけどコンピュータ触ってますとか、転職したときの話とか。 話しましたよ、そういう個人的なことを。

話した後、「ちゃんと通じたかなあ」と心配だったのですが、後日なんと当の生徒たち全員からハガキが届いたのです。

そこには、授業している僕の写真があり、その下に一人一人が直筆で、授業の感想を書いてくれていました。はい、そりゃ嬉しかったですよ。行って良かったですよ。

こういう本来の仕事の枠を超えた人との繋がりが生まれると、ちょっとほっとします。良い経験でした。



東日本営業担当 M氏(♂)
日記を書いた人:東日本営業担当 M氏(♂)

一つ気がかりなのは、僕の仕事のジャンルが「IT・クリエーター」となって いたことです。
ITはまあともかく、13歳の少年達のクリエーター像がこの出来事によって 歪められることがないか、少し気に病んでおります…。


mail

●●県まで車を飛ばし、営業に明け暮れるM氏に激励のおたよりをお待ちしています!
おたよりは、こちらから。