NEWS RELEASE
[ ニュースリリース] > [ 2006.01.12 ]


■プレテスト結果概要
 
 
2005年12月、東京、神奈川、千葉、埼玉の10代から50代の男女1,037人を対象にWeb調査方式で実施しました。結果は、総合平均点は59.6点で、男女別の平均点数は男性が58.8点、女性が60.4点と、女性が男性の点数を若干上回りました。年代別に見てもっとも平均点が高かったのは50代の60.9点で、次に20代の60.2点が僅差で続きました。逆にもっとも低かったのは10代の58.7点でした。
 
年代と性別を組み合わせた結果を見ると、平均点が最も高かったのは50代女性の62.4点でした。これに続くのは30代女性の61.1点と20代女性の60.3点で、女性の平均点の高さが目立っています。一方、男性は20代男性が60.1点を獲得。男性で唯一平均点が60点を超えています。
 
また職業別でもっとも平均点が高かったのは、大学生の61.8点でした(但し、職業が「その他」の64.3点を除く)。平均点が60点以上を超えたのは専業主婦の61.2点や、女性会社員の60点などとなりました。ちなみに男性会社員の平均点は58.7点で、職場での日本語力もまた女性に軍配が上がっています。
 
■手紙言葉に強い40代、50代
全問題中もっとも正解率が高かったのは「御中」の正しい読み方を問う問題で、全体の正解率は97.4%でした。うち30代女性と40代男性、女性会社員、専業主婦などは100%を達成。社会および会社生活における必須表現ということで、学生よりも社会人、若年層よりも中・高年齢層の正解率が高い傾向となりました。
 
御中と同様の手紙言葉は、高年齢層の正解率が全体的に高かった問題の種類の一つです。「前略-敬具 / 冠省-早々 / 謹啓-不一」の中から正しい組み合わせを選択する問題においても、正解率が高かったのは50代男性の44.7%と50代女性の41.7%で、もっとも低かった10代女性(23.6%)の結果の2倍弱程度となりました。eメールより手紙を主要な連絡方法とする「手紙世代」が、実地で身につけた結果ともいえます。
 
■全体的に正答率の低いのは慣用表現
正解率がもっとも低かったのは「<活 / 喝 / 渇>を入れる」の3つから正しい漢字を選択するという問題で、全体の正解率は20.7%にとどまっています。一方「喝」と答えた誤答率は77.4%にものぼり、普段習慣的に口にはしても漢字はめったにお目にかかれない表現は勘違いしやすいという傾向が明らかになっています。この問題の正解率がもっとも高かったのは28.2%を誇る50代男性で、続いて40代男性(27.9%)と50代女性および30代男性(23.3%)と高年齢層が上位の大部分を占めています。
 
次に正解率の低かった問題は「愛想も××も尽き果てる」の××の部分を問う問題で、全体の正解率は25.6%にとどまっています。正解率が30%を超えたのは50代男性(37.9%)、40代女性(32.7%)、50代女性(35.9%)で、「かつを入れる」同様、古くから口にされている慣用表現に慣れた高年齢層が強さを発揮しました。以下、「有名/幽明/幽冥、境を異にする」、正解率42.8%、「蟻の這い入るすきもない/蟻の這い出るすきもない/蟻の入り込むすきもない」、正解率49.8%と続いています。
 
■敬語に強いのは40代女性
正しい日本語に欠かせない表現といえば敬語です。今回の調査でも敬語に関する問題が出題されましたが、この中で比較的高い正解率を誇ったのは30代から40代でした。
 
「お名前は何と申されますか?」「こちらでお待ちしてください」「特急券をお持ちでない方はお乗りになれません」「受付でお伺いしてください」の4つの中から正しい使い方を選択する問題において、正解率トップだったのは77.9%の40代女性でした。職業別に見ると、パート・アルバイト(73.6%)、専業主婦(71.3%)、女性会社員(71.7%)などとなっています。職場や人付き合いなどで敬語を日常的に必要としている世代、なかでもとくにここでは女性が高正解率となりました。
 
■高齢者にも多い誤用
正しい日本語表現と同時に注目を浴びているのが誤用です。誤用は一般に若者に多いと言われてはいますが、今回は意外と高年齢層も間違いやすいという結果が出ています。
 
「彼女はものを知らなさすぎる」「彼女はものを知らなすぎる」の2つから適切な方を選択するという問題では、40代女性の誤答率が70.2%ともっとも高く、続いて50代女性の65%となりました。一方で正解率トップだったのは20代女性の53.4%です。これに続くのは10代男女の46.2%で、一般に誤用が多いと指摘される若者の正解率がむしろ高いという意外な結果が出ました。
 
これ以外にも若者の正解率が高かった分野としては、「じしん / ぢしん」「ボーリング / ボウリング」から正しい表記を選択する現代かなづかいや外来語、「奇しくも(くしくも)」の正しい読み方、「ぜったい絶命」の漢字の書き方といった読み書き問題です。ここでは高校生が正解率トップを獲得することもあり、現代かなづかいの環境で育ち、またその表現を学校で学習する世代の、現代かなづかいによる読み書き能力の高さをうかがわせました。
 
■分析
日本語力が年齢層や職業、生活環境によっても差が出ているという結果について鳥飼浩二先生は、「日本語力テストの総合点において、高年齢層と若者にあまり差がなかったことは少し意外だった。高年齢層なら63点、若者で58点くらいで予想していた。やはり高年齢層は、現代かなづかいや外来語には弱かった。総じて、男性より女性が高得点というのは、生活環境もさることながら、心遣いや神経のこまやかさといった女性独特の性向が反映しているのではないか。いずれにしても、日本語を使う人の一人一人が日本語に対して十分に意識的であることが大切だ。二重敬語や、謙譲語と尊敬語の混同や、ら抜き・さ入れなどの問題も、周囲の人が使っていることばと自分が使っていることばとを比べてみることから始まるのではないか。違いがわかって初めて、言葉づかいにおける自己改造も始まる…。それはさておき、男女を問わず、電話上手、スマート話術の課長さんとか、手紙上手の部長さんとか、そんな頼もしい先輩が会社にいると心強いのではないか」と、分析しています。
 
 
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update : 2006.01.12