変換辞書をめぐるFAQ

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「こんにちわ」が変換できないのですが…。


ATOKの標準辞書や変換プログラムは、内閣告示「現代仮名遣い」(昭和61年7月1日)を規範として、開発を行っています。「現代仮名遣い」では、

  第2  特定の後については、表記の慣習を尊重して、次のように書く。
  2  助詞の「は」は、「は」と書く。
  例 こんにちは

として、[コンニチワ]の現代仮名遣いが「こんにちは」であることを明確に述べています。

ATOKはこの記述に従って、「こんにちは」と入力したとき、初めて「今日は」と変換するようにしています。

ジャストシステム


内閣告示「現代仮名遣い」は、「法令,公用文書,新聞,雑誌,放送など,一般の社会生活において、現代の国語を書き表すための仮名遣いのよりどころを示すもの」であり「科学,技術,芸術その他の各種専門分野や個々人の表記」に強制力を持たないものではありますが、現代日本語を書き表す場合の〈よりどころ〉として、広く一般に支持されています。一般書籍・教科書・国語辞典はもちろん、学術専門書も現代仮名遣いで書かれています。若干の例外として文学(特に、短歌・俳句などの韻文)がありますが、散文(小説・エッセーなど)の場合は、今では現代仮名遣いが主流です。

現代仮名遣いは、現代人にとって、書きやすく、読みやすく、しかも語形表示能力が高いために、一般に広く受け入れられ、今日の隆盛をみるに至っています。ATOKは、この現代仮名遣いをもとに、「かな漢字変換」を行っています。これは、現在の書籍として出版されている国語辞典が現代仮名遣いを見出しに立てて、すべてのことばを引くのと同列の事象です。

「現代仮名遣い」は、現代日本語の音韻に従って書き表すことを原則としていますので、通常の場合、現代日本語の発音を知っていると、正しく書き表すことができるわけですが、細部にわたると、いろいろな〈例外〉があります。現代仮名遣いを学び(ひいては、かな漢字変換機能をも上手に使いこなす)ということは、この〈例外〉を習得することだといっても過言ではありません。

【質問】の「こんにち」も「現代仮名遣い」の〈例外〉に属し、「わ」と書くと誤りとなります。「あるい」「これこれ」「はは(母)のたよ(便)り」「ほん(本)よ(読)む」などの太字の部分も、こう入力したのでは変換できません。「現代仮名遣い」としては誤りだからです。

ATOKでは、これまで誤りやすい仮名遣いとして、「ちじむ」「ちかずく」と入力して、「縮む」「近づく」を得ようとすると、それぞれ「縮む《「ちぢむ」の誤り》」「近づく《「近づく」の誤り》」という校正支援情報を提示し、入力者の注意を喚起し(ひいては、現代仮名遣いの学習を手助けし)てきました。

しかし、その提示は現在のところ、「こんにちわ」「こんばんわ」にまでは及んでいません。十分に検討に値する問題だと思われます。

ジャストシステム・ATOK監修委員会



update : 2007.05.17