中学・高校の実践事例

教科の理解を深める問題集作り プレゼンでより良い作品を目指す 
〜オリジナル問題集にチャレンジして1年間を締めくくる〜 富山県・氷見市立南部中学校

南部中学校 一般教科におけるパソコン活用が活発になるなか、技術面だけでなく、子どもたちの能力を伸ばすための指導がますます求められている。
  氷見市立南部中学校2年2組の子どもたちは、1年間の学習を振り返り、パソコンを使って理科の問題集作りに挑戦。まとめ学習を通じてプレゼンや意見交換を行い、表現力を身に付けるのがねらいだ。

スライドショーを活用して 作品をプレゼンテーション

まだ休み時間だというのに、氷見市立南部中学校2年2組の子どもたちは、すでにパソコンに向かっている。『はっぴょう名人Teen's』を使って問題集を制作する理科の時間。今年学習したなかから、各自興味があるジャンルにスポットをあてて、教科書や参考書をもとにオリジナルの問題を作る。制作を始めて4時間とあって、作品はほとんど完成している。

先生から説明

今回は、プレゼンテーションに続いてお互いの問題集を体験し合う時間だ。体験した感想を付せんを使って交換して、さらにいい作品を目指す。

授業が始まると、理科担当でクラスの担任でもある瀬戸一太先生が声をかけた。
「みんなが楽しく制作に取り組んでくれたので、先生もうれしかった。今日は“オリジナル作品を友だちに紹介しよう”という時間です。まず、3人にプレゼンテーションをしてもらいます。それでは最初の人、お願いします」

教室の前方にはスクリーンとプロジェクターが設置され、パソコンが接続されている。
トップバッターは《電流の流れ》をテーマにした男の子だ。
「僕は教科書を参考にして問題を作りました」

活発に意見交換

パソコンを操作し、スライドショーで作品を披露する。タイトルページ、問題のページ、答えのページと画面が切り替わっていく。
  問題は全部で4問。電流計と電圧計のつなぎ方や、電流回路図に関する設問で構成されている。オームの法則と抵抗についての設問では、電熱線に電圧を加えたときの電流の数値をまとめたグラフを作成し、そのグラフを使った問題を考えた。

発表が終わると、みんなから意見が出される。
「グラフを自分で作ったのは、すごいと思います」
「スライドショーでページが変わるときに効果音を入れてもいいと思います」
よいと感じたところや、もっと工夫した方がいい点を出し合う。

アイデア豊富な作品に 活発に意見を出し合う子どもたち

次のプレゼンテーションは、 「私は《原子と分子の化学変化》について調べました」という女の子。
背景を水玉模様にしたり、イラストを入れたりと、レイアウトにもこだわった楽しい雰囲気だ。
「下の図のような酸化銀の加熱実験で、試験管の口を下げるのはなぜでしょう」という問題は、『はっぴょう名人Teen's』の素材集に入っている実験の写真を上手に活用。
「文章だけでは分かりにくいと思ったので、写真を使ってみました」と、写真を用いた意図を語る。

作品を披露しながらプレゼン

また、一問一答式以外に穴埋め問題など、出題の仕方にもバリエーションをもたせている。発表が終わると、
「実験の写真が分かりやすいと思いました」? 「バックの模様がかわいかった」
などの声が聞かれた。

最後は、《動物の仲間》をテーマにした女の子の発表。こちらも素材集に入っている動物の写真やイラストを活用して、にぎやかなページに仕上げた。
ページの切り替えにも工夫が見られ、前のページが観音開きにスライドして、次のページへ移ったときには、見ていた子どもたちから 「すご〜い」? 「どうやって設定するの?」 という声が上がった。

さらに、答えのページには解説を添えてある。 「変温動物は冬になるとどのように過ごすか?」という問題に対して、 「冬眠する」という答えだけでなく、 「体温が下がると、活発な活動ができなくなる」と説明を加えることで、より理解が深まるように配慮していた。
「解説付きで、とても分かりやすい内容だと思います。本物の問題集みたいで、よかったです」
という意見や、
「写真の使い方が上手だった。一目で何についての問題なのか分かりやすかった」
など、おおむね好評の様子だ。