中学・高校の実践事例

パソコン実践で国語の授業理解を深め 子どもたちの創造性を引き出す 
〜『一太郎ジャンプ』でオリジナル新聞作りに挑戦した国語の時間〜
東京都・お茶の水女子大学附属中学校

お茶の水附属中学校

お茶の水女子大学附属中学校の1年生は、国語の授業で新聞について学習する。読みやすく、分かりやすく伝えるために、どんな工夫がされているか、新聞の構成要素とレイアウトに焦点を絞って研究。
今回の授業では、それらを活かし、子どもたち自らオリジナルの新聞作りにチャレンジした。

身近なメディア ― 新聞に学ぶ 分かりやすく伝えるための工夫

新聞をテーマにした、1年竹組の国語の時間。これまでに、各自、家から持ってきた新聞をサンプルとしてレイアウトの研究をした。その結果、 「紙面は見出しや本文などの要素で構成されている」 「1行あたり11〜12文字で段が組まれている」 「大切な記事は大きくスペースを取ってある」ことなどが分かったという。

先生が作った《雅辺新聞》

日頃なにげなく読んでいる新聞にも、読み手に伝わりやすくするためのたくさんの工夫があることを学んだ子どもたち。
  今回の授業ではそれを活用して実際にオリジナルの新聞を制作し、さらに理解を深める。

パソコン室の生徒機には、先生機の画面が映されている。
「これから 『一太郎ジャンプ』 を使って新聞を作ります」
国語担当の宗我部義則先生が声をかける。
「[新聞モデル]というファイルをクリックすると、先生が作った新聞が開きます」

宗我部先生は、名前をもじった《雅辺新聞》を見本用に制作しておいた。この見本を使って、文字ボックスの作り方や飾り罫のつけ方をひととおり説明する。
「先生が作った新聞をひな形にしてもいいよ。枠は自由に変えられるからね」
《雅辺新聞》は、そのままひな形としても利用できる。子どもたちがなるべく操作にとらわれずに制作を進められるようにとの配慮だ。ひな形には、文字などを入力していない段組だけのパターンも準備しておいた。こちらは、自分で全部作りたいという子ども用だ。

先生の見本を参考に…

「この前はレイアウトについて勉強したけど、記事を書くにあたって5W1Hという要素があるよね。なにかな」
先生が問いかけると、 「いつ」 「どこで」 「だれが」 「なにを」……と声があがる。

「分かりやすく書くために大切なことだよね。それじゃ、始めてください。それから、最初に見本を開いたら、まず自分の名前をつけて保存するのを忘れないように」 
いよいよ作業スタートだ。

『一太郎ジャンプ』を使った新聞作り 子ども同士で教え合いながら作業が進む

子どもたちは見本を開き、新聞名の部分から作成を始める。
『一太郎ジャンプ』の使用に関してはそれほど慣れているわけではないとあって、授業の前半は子どもたちからの質問が相次いだ。
「先生!字を太くするにはどうやったらいいの」 「バックに色をつけたいんだけど…」
宗我部先生が子どものパソコンに向かい説明をすると、周囲の子どもたちも一緒に画面をのぞき込む。
「そうすればいいんだね」

子どもたち同士で教えあう

一度説明すると子どもたちはすぐに操作を覚える。再び同じ質問が出され、先生が 「だれか分かる人はいないかな」と声をかけると、近くで作業をしていた子どもが、 「私、分かるよ」と元気に手をあげた。パソコン室は活気に満ち、作業がどんどん進んでいく。

ある男の子は《国際井出報知》という新聞名にして、筆で書いたような書体を選んだ。同じように自分の名前をもじって《堀日新聞》にした男の子もいる。このほか、《パンダマン新聞》という新聞名のバックを、笹をイメージした緑色に塗ったり、《ニャオ新聞》とかわいらしいネーミングにしたりと、思い思いに新聞名を仕上げていく。

次に、記事に取りかかる。記事の内容や縦書き・横書きなどの書式は基本的に自由。ただし、トップニュースに関しては、先日、総合的な学習の時間に行なった留学生へのインタビューを記事にするように統一した。

「これはね、枠をクリックして…」

各記事にはそれぞれ見出しをつける。見出しは新聞を構成する要素の中でも大きなポイントだ。子どもたちは見出し作りに、ひときわ力が入っている様子。
   《外国人の大切なインタビュー》《中国と韓国からのお客様》《アンニョハセヨ〜! 留学生へ突撃インタビュー》など、それぞれの個性がいきいきと表現されていく。

とそのとき、宗我部先生から、
「この時間はそろそろ終わりですが、次週も続きをやります。記事を書くのが少し遅いなと思う人は、ノートに文章を考えてくるといいね」
という指示が出た。子どもたちは作成途中の作品を保存して、パソコン教室を後にした。