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e-Japan構想。「全国民がITのメリットを享受できる社会」を標榜して打ち出されたこの方針のひとつの成果として、行政がおこなう各種申請、入札および認証などの電子化が挙げられる。
これらがスピードや正確さ、効率化といった面で計りしれないメリットをもたらす一方、課題もまた少なくない。
行政がおこなう業務の規模、対象者層、頻度といった要件は多種多様であり、これをひとまとめに「電子化」という手法のみでくくることは難しいのが現実だ。
たとえば、国土交通省が窓口を務める不動産投資顧問業登録制度。
社会経済に大きな影響を与える不動産市況の変化にともない、投資環境を整備する必要が生じてきたことを受けて施行された制度である。この登録においてもネットワークを利用した申請は可能だが、それだけでは拾い上げることができないニーズはやはり存在するという。
システムの構築に携わった総合政策局不動産業課不動産投資市場整備室の山田高広氏にお話をうかがった。
山田:「従来、本制度の登録申請は紙ベースのみで行われていました。申請書類は、PDFなどの形式で用意された様式ファイルをダウンロードしていただき、印刷した用紙に必要事項を記入後、総合政策局不動産業課不動産投資市場整備室へ郵送により申請していただくという方法です。
ホームページから申請用ファイルをダウンロードしてワープロで記入印刷して送付という方法もありますが、いずれにせよ紙ベースの申請となります。電子化にあたり、まず考えなければならなかったのは、電子申請の環境を整えると同時に、紙ベースの申請方式の効率化を図ることでした。いくら電子化するといっても、紙ベースの申請がいきなりゼロになるわけでないことは明白だったからです」
電子化の最大の障壁は、利用者にある程度のパソコンスキルや通信環境を要求することにあると山田氏は語る。
山田:「すべての利用者が常時接続のネットワーク環境を持っているわけではありませんし、そもそもパソコンはよく分からないという方も少なくない。中には、情報漏えい防止のためにネットワーク経由の申請を禁止している会社もある。そういった方々のために、紙ベースの申請手段は残しておかなければならないのが実態なのです」
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