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清水氏は、自由記述文の解析から、クレームに該当する意見を簡単に抜き出せるのがCBMIの利点だとも語る。
清水:「観光施策でもっとも大切なことはクレーム把握だと思っています。こと役所は個々のクレームをできるだけ穏便に処理してしまおうとしますが、それではダメです。もっと広い視野からクレームの蓄積を俯瞰したとき、私たちの進むべき方向性が見えてくる。クレームが生じる部分にこそ、私たちが見えていない世界があるからです」
京都では、お客様への心づかいを大切にする。心づかいには「ホスピタリティ」と「サービス」があり、ホスピタリティが主人公としてのもてなしであるのに対し、サービスは対価を目的にした業務を指す。
京都市が観光で数々の成功を成し遂げてきた背景には、常に単なる「サービス」を越えた「ホスピタリティ」への高い意識が関係している。観光客のニーズを的確に拾い、品質の向上と新しい付加価値の創造を繰り返し、これを戦略へと昇華させることで、着実にリピーターを増やし続けているのだ。
こういった京都市の観光戦略は、平成17年に入ってさらなる進化を見せている。平成7年に年間3,600万人を下回っていた入洛観光客数は、平成13年から取り組んできた京都市観光振興推進計画「おこしやすプラン21」により、平成16年には4,500万人を超えるまでになった。
今年末に策定する新計画では、この枠組みをさらに広げ、京都府、京都商工会議所、京都市観光協会、京都府観光連盟と協同で遂行しようとする試みが進められている。それぞれの団体が持つ情報を共有し、それぞれが責任と役割を分担することにより複合的相乗効果を生み出すのがその狙いで、平成22年までに入洛観光客数を5,000万人に増やし、京都府の8,000万人観光客構想も同時達成しようとしている。
この計画の実現に向けて、パブリックコメントが今秋にも求められる予定だ。
清水:「パブリックコメントを分析する際にも、CBMIが役に立つかもしれません。新しい観光振興推進計画は5つの団体の協同作業になるので、どの団体にも共通した分析作業が必要になります。その点、CBMIはコンピュータ処理なので、偏らない分析ができる。これも非常に重要なことなんです」
CBMIは、観光立国のモデルケースたる京都でもその可能性を大いに認められた。それは、わが国の観光政策を始め各地の観光戦略全般におけるマーケティングの重要性を証明しているともいえる。今昔を問わずそのリーダーであり続ける京都の「次の一手」に、今後も注視したい。
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