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首都圏の一角を占める神奈川県は、人口874万人を擁する大規模自治体だ。国際都市・横浜や、商工業の盛んな川崎を抱える東部は、古くから外国との交易の正面玄関として機能してきた一方、緑深い山なみに抱かれた西部、相模川が貫く中部、美しい海岸線が連なる湘南や三浦半島など、多様性に富んだ自治体でもある。
当然、住民の要望も多種多様であり、県はそれに応えるために先進的な施策を打ち出してきた。中でも情報公開制度や個人情報保護制度は都道府県レベルで初めて導入した歴史を持つ。
一方で、「行政に科学を」を合言葉に、70年代半ばから「行政データ共通利用システム」を構築。従来の行政の現場では、コンピュータ利用は単なる事務処理だけにとどまっていたのに対し、職員が統計データベースを共有し活用することで、合理的・効果的な政策立案を行える下地作りに成功した。ただし、当時はまだホストコンピュータ全盛の時代でもあり、データベースの利用は職員に限られていた。
しかし90年代後半には、パソコンが一般家庭にも普及し、「電子自治体」の可能性が語られるようになる。こうした時代の変化を受けて、住民への情報提供に積極的に取り組んできた神奈川県は、情報提供ツールとしてのコンピュータを活用するため、県のホームページ上に「オンライン資料室」を誕生させたのである。
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