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西会津町/町民の声を尊重した町づくり 〜「パブリックコメント制度」を先取りした取り組みと課題
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合併問題についてアンケートで住民の声を聞く
 
清野:日本では、1999年に国レベルでパブリックコメント制度が導入されました。行政が一方的に規制を増やすのを防ぐことが制度導入の狙いですが、自治体レベルの導入では、規制分野だけではなく、公共施設の建設の是非などを住民に問うなど、この制度を広くとらえているのが特徴です。私の調べでは、現在7割強の都道府県がパブリックコメント制度を制定しています。
一方、市町村レベルでは、この制度を導入している自治体はまだまだ少数派です。しかし、西会津町のように、制度自体はなくても、当たり前のこととして直接住民の声を聞いて政策に反映させている自治体があると、なんだか勇気づけられますね。

山口そうですね。例えば、会津地域で進められている市町村合併問題に関して、賛否などを問う住民アンケートを実施しました。全世帯にアンケートを配布し、回収率は9割近くに達しました。
アンケートだけでなく、詳細な説明資料も作成して全世帯に配りましたし、町内32か所で住民説明会を実施して、9000人弱の住民の約1割にあたる812人の住民の参加を得ました。
この合併問題はまだ結論は出ていませんが、西会津町としては、あくまでも町民の意思を尊重して最終判断をするつもりです。

西会津町ケーブルテレビのスタジオ
西会津町ケーブルテレビは、平成9年に福島県内初のケーブルテレビ局として発足。町民の加入率は約90%。「健康」をテーマにしたコンテンツ作成・配信に特徴がある。
アンケートをさらに分析、住民の本音をつかむ
 
山口さらに町民の意思を正確に知るために、今回実施した住民アンケートを年齢別の傾向などを細かく分析する予定です。特に、合併になぜ反対なのかなど、選択式ではなく自由記述で回答してある部分に町民の本音が潜んでいると感じています。これは膨大な労力を必要とする作業ですが。

清野:回収した大量のアンケートを、人の手だけで集計して分析するのは、確かに多大な労力がかかりますね。また、自由記述を客観的に分析することは難しいものです。どうしても集計・分析をした人の主観が入り込んでしまいますから。
解決策の一つとしては、「テキストマイニングツール」の利用が考えられます。アンケートなどに書かれた自由記述文を分析して、全体の傾向を把握することができるツールです。頻繁に登場する言葉を抽出して、話題の中心になっている事柄を把握したり、回答者の属性と回答の関係性を見たりすることができます。
 最大の利点は、アンケート集計にかかる職員の負担やコストを大幅に減らせるという点です。また、分析結果を議会などで報告をする場合も、ITツールのデータならば客観性を強調できると思います。
具体的なテキストマイニングツールとしては、ジャストシステムの「MiningAssistant」 「CBMI住民要望分析システム」などがあります。
テキストマイニングツールを上手に利用することで、住民の要望や不満がわかり、町の発展の方向性を知るヒントになると思います。もちろん、ITツールで得られた客観的なデータを見て、政策決定に生かすのはあくまでも町長や職員という「人」なのですが。

熱く語り合う山口町長と清野助教授
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update : 2005.01.25