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市民の視点で「いつでも、どこでも、だれでも」受けられる行政サービスの実現という市川市の情報化に対するコンセプトは、ホームページ(以下HP)にも明確に表れている。
市川市がHP「市川シティネット」を立ち上げたのは97年9月。当初は広報誌や行政ガイドなど印刷物で提供していた情報を中心に2,500ページを井堀課長が1人で制作した。その後、全庁的な取り組みに発展し、各部課が独自に制作を手がけるようになった。
行政や地域の情報が広範囲、かつ詳しく掲載されているだけでなく、革新的な試みにも積極的。視覚障害者向けのバリアフリー化や、市民の市政参加をねらった「市民電子会議室」の設立、昨年6月には市川市議会各定例会本会議の生中継と録画放送を動画配信する「インターネット議会中継」を開始するなど、先進的な取り組みは全国の自治体から常に注目されている。
HPの検索システムにはジャストシステムが開発した自然文検索システム「ConceptBase」を採用している。
ConceptBaseとは単語や文章、段落からどのようなジャンルの文書かを分析する技術。キーワードと一致した単語を含む情報だけをサーチする一般的な検索と違い、文章全体の意味を汲み取り、類似した概念を持つ文章を探し出すシステムだ。井堀課長は採用の理由をこう説明する。
「例えば引っ越しの手続きをしたいとHPにアクセスした場合、『転出』『転居』といった役所言葉でしか検索できないのでは非情に不便ですが、『引っ越しの手続きをするにはどうしたらよいか』といった文章ならば、だれでも入力できます。行政のHPには大量の情報が掲載されていますから、ITに詳しくない人、検索に慣れていない人でも瞬時に必要な情報を取り出せることが大切。360+5のコンセプトである“だれでも”利用できる環境を整備する上で、自然文検索は有効な機能だと考えています」
また、市川市は各部課が作成しているHPの内容更新促進と既存コンテンツの充実を図るため、年1回「市川市ホームページコンテスト」を実施している。各部課のコンテンツごとに市民や新聞記者などから審査をしてもらい、利用実績と照らし合わせて「優秀賞」「バリアフリー賞」などを決定。担当職員に記念品と表彰状が授与される。
井堀課長は、 「職員に競争意識を持たせることが最大の狙いです。また、自分たちが発信している情報が、本当に市民の役に立っているのかを、常に意識し、検証する姿勢を持たせる動機付けにもなります」
と強調する。こうした仕組みづくりも、市川市のHPが常に進化を続ける大きな原動力となっている。
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